わけぎの栽培方法を知りたい! 簡単にできるって本当?

わけぎは、緑の葉を食べるネギの一種で、1年を通して薬味や料理のいろどりとして活躍する野菜です。和食ならば、鍋や麺類・豆腐の薬味として用いられることが多いでしょう。わけぎが少しあると味が引き立ちます。わけぎはネギの中でも育てやすく、市販のわけぎを使った後、根の部分を水につけておいても発芽するものです。自宅で栽培できれば、新鮮なわけぎをいつでも食べることができます。
今回は、わけぎの栽培方法について解説しましょう。

  1. わけぎの特徴
  2. わけぎの栽培方法
  3. わけぎの栽培に関するよくある質問
  4. おわりに

この記事を読めば、わけぎを上手に育てる方法がよく分かりますよ。興味がある人はぜひ読んでみてくださいね。

1.わけぎの特徴

わけぎは、ネギとエシャロットという小型の玉ネギの雑種です。意図的に作り出されたものではなく、自然に受粉して誕生しました。原産地ははっきりと分かっていませんが、世界中に分布しており、いろいろな料理に使われています。また、生命力が強く、葉を刈り取っても根が残っていれば葉が再生して2度、3度と収穫が可能です。

2.わけぎの栽培方法

この項では、わけぎの栽培方法について解説します。ぜひ、参考にしてください。

2-1.市販のわけぎを再利用する方法

スーパーで売っているわけぎには、根がついています。わけぎを使う場合、根から数cmの白い部分を残し、その部分を水につけましょう。根をどっぷり水につけるのではなく、数㎜でいいので水面から出しておくことが大切です。そうすれば、切り取った部分から新芽が出てきて、わけぎが再生します。2回くらいは収穫できるので、わけぎを買ったときは、ぜひ、試してみてください。食品を乗せる浅いトレーにわけぎを入れたり、紙コップを2つ重ねて片方に穴をあけ、もう片方に水を入れ、そこにわけぎの使い残しを挿しておいたりすると、うまくできます。この方法は手軽なうえ、季節問わず栽培が可能です。スーパーでわけぎを購入したら、ぜひ試してみてください。

2-2.種球からわけぎを育てる方法

わけぎはエシャロットとネギの雑種なので、種子は取れません。そのかわり、土中に種球(しゅきゅう)と呼ばれる球根の一種ができ、それがいくつにも分離してそれぞれから発芽します。ちょうとニンニクの1カケラから芽が出るような感じです。わけぎの種球は毎年7月下旬~9月ごろに園芸店やホームセンターに出回ります。栽培時期も同じくらいですから、購入後はできるだけ早く栽培しましょう。植木鉢やプランターでも十分栽培可能です。プランターで育てる場合は、土は同じくホームセンターに販売されている「野菜用の土」を利用しましょう。これには、肥料なども入っています。畑に植える場合は、日当たりのよい場所に腐葉土を混ぜた土を作り、そこに植えてください。
球種の先端がわずかに土から出るように球種を10㎝間隔ほどで植えて、たっぷり水をあげましょう。早ければ1週間くらいで芽が出てきます。葉が10㎝くらいに育ったら、追肥として化学肥料や油かすを与えてください。20日もすれば収穫できるようになるでしょう。葉の色が黄色っぽくなった場合は栄養不足なので、追肥をしてください。こちらも、2~3回は葉が再生します。

2-3.水耕栽培でわけぎを育てる方法

水耕栽培とは、土のかわりに肥料を溶かした水溶液で植物を栽培する方法です。ヒヤシンスやクロッカスを水耕栽培しらことのある人もいるでしょう。わけぎも同じ要領で水耕栽培が可能です。口の狭い容器に肥料を溶かした水溶液を入れ、そこに球種を入れておけば、根が伸びて栄養を吸収します。球種の下部分4分の1くらいが水溶液につかるようにしておきましょう。適当な容器が見つからないときは、ペットボトルの上3分の1くらいを切り取ってひっくり返し、残った部分に重ねると即席の栽培容器ができます。今は、350mlの小さいペットボトルもありますので、そのようなものを利用してみてもいいでしょう。
水耕栽培の場合、定期的に水を取り替えればそれ以上の世話は必要ありません。土壌栽培のように追肥をする必要もなく、土が媒介する病気の心配もないでしょう。日当たりのよい場所に置いてあげれば、20日ほどで収穫が可能です。

2-4.土壌栽培と水耕栽培、どちらがおすすめ?

わけぎは生命力が強いので、水耕栽培と土壌栽培のどちらでもうまく育ちます。毎日こまめに世話をすることができるのならば、土壌栽培の方が一度にたくさんの量を栽培できるでしょう。農業初心者でもうまくいきます。一方、留守がちで十分にわけぎの世話ができないという場合は、水耕栽培の方がおすすめです。水やりも必要ありませんし、屋内で育てれば病気になる可能性も低いでしょう。また、都市部でプランターを使って土壌栽培をした場合、土の始末に困ることもあります。水耕栽培ならば、使用した水はそのまま排水口へ流しても問題ありません。また、室内で育てれば季節に関係なくわけぎの育成が可能です。ライフスタイルに合わせて栽培方法を選びましょう。

3.わけぎの栽培に関するよくある質問

Q.わけぎには害虫などがつく可能性はありますか?
A.ネギ類は強い匂いで自分の身を守るので、虫がつきにくいのです。若芽でも虫に食べられることはあまりありません。

Q.市販のわけぎを水につけた場合、どのくらいで再生するのでしょうか?
A.3日ほどで再生します。根を傷つけないようにハサミなどで丁寧に刈り取りましょう。

Q.わけぎの球種は、何年くらい持ちますか?
A.袋を破らなければ2,3年は持ちますが、発芽率は落ちるでしょう。買った年に植えるのが最善です。

Q.水耕栽培の場合、液体肥料はどこで手に入れればよいでしょうか?
A.ホームセンターやインターネットショップで販売されています。

Q.水耕栽培をする際の注意点は何ですか?
A.水耕栽培でも、根のすべてを水につけると根が呼吸ができずに腐ってしまいます。根の一部は必ず水面に出しておくようにしてください。また、水が巡回していない分腐りやすいので、定期的に水質をチェックしましょう。水にカビが生えると根にも移ってしまいます。

4.おわりに

いかがでしたか? 今回はわけぎの栽培方法について解説しました。最初は市販されているわけぎを再利用してみて、うまくいったら水耕栽培や土壌栽培にチャレンジしてみましょう。採りたてのわけぎは香りがよく、料理の味が引き立ちます。


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