水耕栽培の種まき方法は? 必要なものや発芽する条件をご紹介!

水耕栽培に慣れてきたら、より難易度の高い種から育ててみてはいかがでしょうか。種から育ててみたいけれども、「種から育てるためには何が必要なのか?」「どうすれば発芽できるのか」など、悩んでいる方が多いはずです。

そこで、本記事では、種から水耕栽培できる野菜の種類や、水耕栽培で種が発芽する条件などについて解説します。

  1. 種から水耕栽培できる野菜は?
  2. 水耕栽培で種が発芽する条件
  3. 水耕栽培の種まきに必要なもの
  4. 水耕栽培の種まき方法は?
  5. 水耕栽培の種まきに関してよくある質問

この記事を読むことで、水耕栽培の種まき方法やポイントなどが分かります。悩んでいる方はぜひチェックしてください。

1.種から水耕栽培できる野菜は?

最初に、種から水耕栽培できる野菜をチェックしておきましょう。

1-1.水耕栽培に最適なのは葉野菜・ハーブ系

基本的に、水耕栽培は土栽培で育てる野菜の栽培が可能です。種さえ用意すれば、好きな野菜を水耕栽培で育てることができるでしょう。数ある種類の中でも特におすすめしたいのが、葉野菜とハーブ系です。葉野菜とハーブは土栽培でも初心者向けの野菜ですが、水耕栽培に適した種類でもあります。たとえば、ケール・ほうれん草・リーフレタス・水菜・ルッコラ・クレソン・バジル・レモンバーム・パクチー・小松菜などです。これらの野菜は失敗のリスクも低いので、不安な方でも気楽な気持ちで育てられるでしょう。

1-2.ミニトマトも種から育てられる!

葉野菜やハーブ系と同じく、水耕栽培で育てられる定番の野菜がミニトマトです。ミニトマトは初心者にとって栽培が難しく感じられるかもしれませんが、種からでも育てることができます。日光によく当てて、適当な液体肥料をあげていれば、初心者でもスムーズに栽培できるでしょう。種から育てる場合は、保湿をしっかりすることです。芽が出てくるまでラップをまいておくと保湿でき、十分な養分が吸収できるようになります。しっかりとポイントを押さえておけば、スムーズに発芽できるので安心してください。

1-3.初心者は育てやすいレタスがおすすめ!

水耕栽培の初心者におすすめしたいのは、レタスです。特に、通常のレタスよりもサイズが小さめのサニーレタスは、スポンジ苗とペットボトルなどの容器を用意するだけで簡単に育てることができます。ビタミン類やβカロテンといった栄養も豊富ですし、サラダとして活用できるでしょう。栽培が簡単な初心者向きのレタスなので、最初にチャレンジする野菜にぴったりです。さらに、種をまいてから約2か月で収穫でき、3~4か月の間隔で収穫し続けることができます。

2.水耕栽培で種が発芽する条件

では、水耕栽培で種が発芽する条件とは一体何なのでしょうか。ここでは、具体的な条件について解説します。

2-1.十分な太陽の光

まず、種の発芽に必要なのは、十分な太陽の光です。植物は太陽の光がなければ光合成を行うことができず、ぐんぐんと成長し続けられなくなってしまいます。特に、水耕栽培は室内で育てることが多いので、日照不足による根腐れで失敗してしまう人が多いのです。逆に、夏場の強い日差しに長時間当て続けるのもよくないことですが、太陽の光には半日当てるようにしましょう。

2-2.栄養源となる液体肥料

土栽培の場合は肥料を土の中に混ぜることになりますが、水耕栽培の場合は液体肥料となります。つまり、液体肥料を規定量に薄めて水と混ぜることで、野菜はぐんぐんと育つのです。液体肥料が栄養源になるので、発芽には必要不可欠なアイテムと言ってもいいでしょう。ただし、初心者は液体肥料をそのまま入れてしまい、根腐れを起こすという失敗をしがちです。液体肥料は種類ごとにきちんと薄めなければなりません。その点に注意して液体肥料を入れてください。

2-3.風とおしの良い場所で管理しよう

基本的に、水耕栽培は風とおしの良い場所で管理するのが1番です。風とおしが悪い場所で管理してしまうと、湿気やホコリがたまってしまい、発芽の邪魔になってしまいます。発芽のためには保湿が大切なポイントとなりますが湿気は別です。新鮮な空気を取り入れることで、光合成に必要な酸素も与えることができます。

3.水耕栽培の種まきに必要なもの

では、水耕栽培の種まきに何が必要なのでしょうか。栽培を始める前に、必要な道具をチェックしてください。

3-1.水分が含みやすいスポンジ

水耕栽培での発芽に必要不可欠なのが、スポンジです。一般的に、スポンジに液体肥料を交えた水分を含ませて、その上に種をのせ発芽まで管理することになります。スポンジは、種の温床になるので必ず必要なアイテムです。100均のスポンジを購入して、小さいサイズに自分でカットすれば、発芽の準備が整います。特別なスポンジを用意しなければならないというわけではないので安心してください。

3-2.スポンジを並べるトレー

スポンジを並べて種をのせることになりますが、スポンジ自体を置くためのトレーが必要です。水耕栽培に使うトレーは底が浅いタイプをおすすめします。2~3cm程度のスポンジにカットするため、4cm程度の深さがあるトレーがいいでしょう。水を入れてもこぼれない大きめのトレーを用意すれば、管理しやすくなります。

3-3.発芽後に必要なものも準備しよう

発芽した後は、トレーからペットボトルなどの容器に移し替えなければなりません。茎が伸びては葉も大きくなるため、トレーのままでは根が窮屈になってしまいます。スポンジを1つずつ手に取り、それぞれペットボトルに移し換えるのが基本です。発芽に必要なアイテムと一緒に、ペットボトルなどの容器やハイドロボール・ペットボトルをおおうためのアルミホイルを準備しておきましょう。水耕栽培がうまくできるか不安な方は、水耕栽培キットがおすすめです。水耕栽培キットは、必要な道具がそろっているのですぐに栽培を始めることができます。

3-4.余裕があれば使いたいもの

余裕があれば、以下のアイテムも準備しておくとスムーズな発芽が期待できるでしょう。

  • 植物用LEDライト
  • エアポンプ
  • ピンセット

太陽が当たらない暗めの場所で育てる場合は、光の代わりとなる植物用ライトがおすすめです。さまざまな種類がありますが、LEDライトを使用したほうがいいでしょう。LEDライトは、電気代節約・植物の育成に最適で、白熱球や蛍光灯よりも安定して光を与え続けることができます。また、植物用LEDライトと同じく、酸素を送ることができるエアポンプも用意すると発芽がスムーズです。さらに、種をスポンジに1つずつ上手に置けるよう、ピンセットを活用するといいでしょう。

4.水耕栽培の種まき方法は?

ここでは、水耕栽培の種まきの方法とポイントを解説します。

4-1.種まきの流れをチェック!

水耕栽培の種まきは初心者でも簡単にできます。初めて挑戦する人は、以下の流れをぜひ参考にしてください。

  1. スポンジを3cm程度の角に切り分ける
  2. ハサミまたはカッターナイフでスポンジの上部に十字の切り込みを入れる
  3. トレーに水を張り、スポンジを浸す
  4. 全体に水分を含んだスポンジの切り込みに野菜の種をまく
  5. 発芽まで水をこまめに換える

上記の流れを参考にするだけでOKです。スポンジが二層になっているタイプなら、固い部分を取り除いてください。また、スポンジの切り込みには、野菜の種を2つまくのがポイントです。ここでピンセットを活用すれば、上手に切り込みの上に種をまくことができるでしょう。発芽するまで3日~1週間程度が目安ですが、こまめに水を換えるのが大切なポイントです。

4-2.発芽後は本葉が出るまでトレーで育てる

発芽したらすぐペットボトルなどの容器に移し替える必要はありません。発芽しても双葉から本葉が出るまではトレーの中で育ててください。本葉が出てきたものから、順次ペットボトルなどの容器に移し替えるといいでしょう。また、このときに水切れや乾燥して枯らさないように注意してください。水がなくなってしまうと必要な養分が吸収できなくなってしまうので要注意です。さらに、発芽から数日は冷暗所で育てますが、少しずつ光に当てるようにしていきます。

4-3.ラップをして徹底した保湿を

より発芽しやすい環境を整えるためには、ラップを使った保湿を心がけてください。発芽するまでスポンジに水を十分に含ませたままラップをします。できるだけ、種が乾燥しないように管理しつつ、容器の水位が下がってきたら水を足しましょう。ただ、このときに液体肥料を追加する必要はありません。そして、種から白い芽が出てきたらラップを取って、日当たりのいい場所に移動します。液体肥料を追加したいときは、ラップをはずしたタイミングがベストです。芽が出てきたのにラップをしたままだと、ひょろひょろと伸びてしまうので注意してください。この現象を徒長(とちょう)と言いますが、徒長してしまった場合は種まきからやり直しましょう。

4-4.スポンジをひたひたの状態にするのがポイント

水耕栽培で種まきをする際は、スポンジをひたひたの状態にすることがポイントです。トレーの中にスポンジを敷き詰めてから、すべてのスポンジがしっかりと水を吸えるようにたっぷり入れてください。ひたひたの状態になるように水の量を調整し続けます。また、台所用のスポンジを使用する際は、カッターで固い部分をカットしましょう。固い部分は水分が吸収しにくいので、水耕栽培の種まきに不向きです。

5.水耕栽培の種まきに関してよくある質問

水耕栽培の種まきに関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.種から育てるのが不向きな野菜は?
A.根菜類は水耕栽培に向いていないので、あまりおすすめしません。水耕栽培に慣れている人でも根菜類を種から育てるのはなかなか難しいことでしょう。それでも挑戦したい方は、苗から育ててみてください。

Q.スポンジに種を2つ以上まくのはNG?
A.基本的に、スポンジにまく種は2粒以内にしてください。2粒以上まいてしまうと、野菜がギュウギュウになってしまい苦しい思いをすることになります。2粒以上まいてしまった場合は、発芽したときにすぐ大きい容器に移し替えたほうがいいでしょう。ギュウギュウの状態のままでは成長できなくなってしまうので要注意です。

Q.ラップ以外で保湿する方法は?
A.トイレットペーパーをトレーの上にかける方法があります。土栽培の場合は、種をまいた上から土をかけることになりますが、水耕栽培ではトイレットペーパーが土の代わりになるのです。普通のティッシュを使う人もいますが、発芽した後、芽が紙を破って出てくることになるので水に溶けやすいトイレットペーパーのほうがいいでしょう。さらに、トイレットペーパーでも、ダブルではなくシングルのほうをおすすめします。

Q.種が発芽するベストな温度は?
A.具体的な温度は野菜の種類によって異なりますが、ほとんどの種は15~20℃が適温だと言われています。そのため、15℃以下になる寒い冬は発芽しにくい傾向があるでしょう。また、20℃以上になる暑い時期も発芽がストップすることがあります。これは、植物の自己防衛機能が正常に働いている証拠ですが、できるだけ発芽しやすい環境を整えることが大切です。

Q.おすすめの水耕栽培キットや道具類は?
A.さまざまな水耕栽培グッズを発売している水耕栽培どっとネットをぜひチェックしてください。画期的なシステムを採用した水耕栽培キットはもちろんのこと、エアポンプや植物用LEDライトも販売しています。初心者におすすめのグッズも多数用意しているので、ぜひご覧ください。また、疑問点や質問したいことがあれば、お問い合わせから相談も可能です。

まとめ

種から水耕栽培で育てる場合、初心者におすすめしたいのが葉野菜やハーブ系です。葉野菜・ハーブ系は、初心者でも簡単に育てることができる種類として知られています。また、ミニトマトやサニーレタスも水耕栽培の初心者向きです。育てたい野菜の種とスポンジ・トレー・液体肥料・水を用意すれば、誰でも種から育てることができます。ただし、発芽には太陽の光・液体肥料などの条件がそろっていないといけないので、しっかりとポイントを押さえることが大切です。種で育てるポイントを把握し、上手に発芽させて育ててくださいね。


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