野菜の栽培方法にはどんな種類があるの? 初心者におすすめの方法は?

野菜栽培というと、本格的な農業をイメージする人も多いでしょう。しかし、家族で食べる分を栽培するくらいならば、野菜の種類を選べば、プランターや植木鉢などでも十分に栽培できます。また、現在は土を使わない水耕栽培で野菜を栽培する人も増えているのです。

今回は、初心者でもチャレンジしやすい野菜の栽培方法を解説しましょう。

  1. 野菜栽培の基礎知識
  2. 初心者におすすめの栽培方法や野菜
  3. 水耕栽培に挑戦してみよう
  4. 野菜の栽培方法に関するよくある質問

この記事を読めば、野菜の栽培方法やコツがよく分かります。興味がある人は、ぜひ読んでみてください。

1.野菜栽培の基礎知識

はじめに、野菜の栽培方法の種類や、それぞれの特徴について解説します。どのような栽培方法があるのでしょうか?

1-1.野菜栽培の魅力

野菜は、スーパーで手軽に手に入ります。しかし、自分で実際に育てれば、スーパーで販売されているものより新鮮な野菜がたくさん食べられるでしょう。また、子どもの食育にも効果的です。少量ならば無農薬で野菜を育てることは、それほど難しくあません。また、野菜嫌いの子どもでも、自分が育てた野菜ならばよく食べるということも、珍しくないのです。さらに、買うと意外と高いハーブ類も自分で育てれば、たっぷりと使うことができるでしょう。

1-2.栽培方法の種類

野菜の栽培方法には、主に以下のような種類があります。

  • 露地栽培:屋外の畑で野菜を育てる方法
  • プランター栽培:プランターや植木鉢で野菜を育てる方法
  • 水耕栽培:肥料を溶かした水溶液を使い、土を使わずに野菜を育てる方法

このほか、ビニールハウスを利用したハウス栽培などもありますが、初心者はこの3つの方法がおすすめです。

1-3.それぞれの栽培方法の特徴

ここでは、野菜栽培の方法の特徴を解説しましょう。

1-3-1.露地栽培

野菜栽培と聞いて、まずイメージされるのが露地栽培です。畑を借りたり作ったりして農作物を栽培します。露地栽培ならば、ほとんどの野菜をたくさん育てることが可能です。しかし、小さい畑でも世話は大変でしょう。草取り・消毒・水やりなどやることは多いうえ、天候に収穫量が大きく左右されます。初心者なら、「畑を作ったが、天候不順で病気や虫害が発生し、ほとんど収穫がなかった」ということもあるでしょう。

1-3-2.プランター栽培

プランターでも、野菜は栽培できます。ハツカダイコンやベビーリーフ・ミニトマト・ハーブ類などはプランターでも問題なく育てられるでしょう。ただし、大根などある程度の土の深さが必要な野菜を育てるのは難しいものです。また、プランターなら、マンションのベランダでも野菜栽培ができます。病気や虫害が発生しても面積が小さいので、対処も簡単です。初心者でも成功しやすいでしょう。その一方で、都会でプランター栽培をする場合は、土の始末が面倒になりがちです。

1-3-3.水耕栽培

水耕栽培は、肥料を溶かした水溶液で野菜を栽培します。そのため、室内で栽培も可能です。土を使いませんから、土が媒介する病気にもかからず、虫害にもあいにくいでしょう。また、水やりの手間もいらないので、留守がちなご家庭でも問題なく野菜栽培をすることができます。その一方で、水耕栽培では根菜類を育てることは難しく、また、水耕栽培用の装置を作ったり購入したりしなければ行えません。

野菜栽培はいろいろな方法で行えるんですね。
はい。特に水耕栽培は室内でも行うことができます。

2.初心者におすすめの栽培方法や野菜

初心者が野菜栽培を行う場合、プランター栽培や水耕栽培がおすすめです。露地栽培はたくさんの野菜を一度に育てられますが、その分管理が大変なので、ある程度野菜栽培になれたらチャレンジしてみましょう。また、初心者におすすめの野菜は、ハツカダイコンのような栽培期間が短い野菜、レタスなどの葉物野菜、ハーブ類です。栽培期間が短ければ、お世話も簡単になります。また、葉物野菜は成長の様子が分かりやすく、育てて楽しいでしょう。ハーブ類は生命力が強く、虫もつきにくいのでお世話が簡単です。

プランターや水耕栽培は葉物野菜を育てるのがおすすめなんですね。
はい。葉物野菜は栽培期間も短いので、手軽に育てることができます。

3.水耕栽培に挑戦してみよう

この項では、水耕栽培の方法や栽培におすすめの野菜を紹介します。ぜひ、参考にしてください。

3-1.水耕栽培の方法

前述したように、水耕栽培は土ではなく肥料を溶かした水溶液で植物を育てる方法です。クロッカスやヒヤシンスを水耕栽培したことがある、という人もいるでしょう。水耕栽培には、直接水中に根を伸ばさせる方法と、土の代わりにハイドロカルチャーという土の代わりになる発泡煉石(はっぽうれんせき:人工軽石)を使用し、そこに水溶液を入れる方法があります。

3-2.水耕栽培におすすめの野菜

水耕栽培におすすめな野菜は、葉物野菜やハーブ類です。水耕栽培の方が根が効率よく栄養を吸収できるため、土壌栽培よりも成長が早くなります。逆に、向いていない野菜は根菜類です。トマトやナスなどの実のなる野菜も育てられますが、葉物野菜類よりも育てにくいので、ある程度水耕栽培になれたら挑戦してみましょう。

3-3.水耕栽培に必要な道具

水耕栽培に必要な道具は、以下のとおりです。

  • 液体肥料と水
  • 根を支える土台(スポンジやハイドロカルチャーなど)
  • 水溶液を入れる容器

100円ショップなどに売っている道具を組み合わせて水耕栽培の道具を作る人もいますが、水耕栽培どっとネットでは、必要な道具が一式そろったキットも販売されています。初めて水耕栽培に挑戦するという場合は、キットを使ってみましょう。

3-4.注意点

水耕栽培は、根の一部を空気にさらしておかなければ窒息してしまいます。エアーポンプなどで水中に空気を送ることもできますが、根の一部を水の外に出しておいたほうが効果的です。また、苗から水耕栽培をする場合は土をよく落とし、スポンジや発泡スチロールなどの土台に固定しましょう。種から育てたい場合は、スポンジなどに切れ目を入れて種を植え、発芽させてください。ある程度大きくなったらスポンジを切り分けて土台とし、大きな容器に浸けて、より苗が大きく育つ環境を作ってあげましょう。

水耕栽培はキットも販売されているんですね。
はい。必要なものがすべてそろっているので、購入してすぐに水耕栽培を始めることができます。

4.野菜の栽培方法に関するよくある質問

Q.野菜よりも果物を育ててみたいのですが、できますか?
果物を甘く大きく育てるには、追肥などこまめなお手入れが必要です。野菜をうまく作ることができるようになったら、イチゴなど1年草の果物を育ててみましょう。

Q.プランターで野菜作りをする場合、土はどうしたらいいですか?
ホームセンターに「野菜の土」が売っていますので、利用してください。大抵の野菜は育てられます。

Q.水耕栽培で育てる野菜の苗や種は、市販のものでかまいませんか?
大丈夫です。苗の場合は土をよく落として使用しましょう。

Q.畑を作りたい場合は、庭の一部を改造すればできますか?
できますが、農作物栽培に適した土を作るまでに時間がかかるでしょう。

Q.スポンジに植わった状態で販売されているミツバやネギを、水につけておけば再度発芽しますか?
はい。それも一種の水耕栽培です。

おわりに

今回は野菜の栽培方法について解説しました。色とりどりの野菜を種類豊富に作るのは素敵ですが、まずは1種類の野菜をきちんと育ててみましょう。慣れてくれば、複数種類の野菜を一度に育てることができます。なお、日のあたらない場所で水耕栽培をしたい場合は、LEDライトで野菜を照らしましょう。日光の代わりになります。水耕栽培で野菜をうまく育てることができれば、土壌栽培でもうまくいきやすいはずです。


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