にんにくを栽培してみたい!育て方のコツをご紹介

独特の匂いとうまみのあるにんにくは、世界各国で薬味として使われている野菜です。
にんにくが冷蔵庫に必ずあるというご家庭も多いでしょう。
そこで、今回はにんにくの上手な育て方をご紹介します。
私たちが通常「にんにく」と認識しているのは、根っこの部分です。
しかし、にんにくは根だけでなく茎もおいしく食べられます。
自分で栽培すれば、にんにくのおいしさを丸ごと味わえるでしょう。
にんにくが大好きという方は、ぜひこの記事を読んでにんにく栽培にチャレンジしてみてください。

  1. にんにくの特徴
  2. にんにくの育て方
  3. 病気と害虫対策
  4. にんにくを水耕栽培してみよう
  5. おわりに

1.にんにくの特徴

にんにくは、秋に植え付けをして翌年の春に収穫するユリ科の野菜です。
栽培期間が長いですが、管理が楽なのでプランターなどに植えっぱなしにしておいても大丈夫でしょう。
また、病気にも強いので初心者向け野菜といえます。
にんにくの独特な匂いは「アリシン」という殺菌、抗菌成分です。また、ビタミンB1が豊富で疲労回復の効果も高いでしょう。
ですから、にんにくは昔から滋養強壮の薬としても世界中で使われてきました。
さらに、肉や野菜と一緒に料理するとうまみと風味が増します。
ですから、世界中でにんにくを使った料理は数えきれないくらいあるでしょう。
日本では、にんにくはもっぱら薬用野菜として利用されてきました。
また、いまでは焼肉をはじめとする韓国料理やスペイン料理を作ったり食べたりするのににんにくは欠かせません。
ご家庭で常備しているという方も多いでしょう。
また、私たちが「にんにく」と認識しているのは、にんにくの根っこの部分です。
しかし、「茎にんにく」「芽にんにく」という商品があるように、にんにくは茎や目の部分もおいしく食べられます。
自分で育てれば、おいしくて安全なにんにくをいつでも食べられるでしょう。

2.にんにくの育て方

この項では、にんにくの育て方をご紹介します。
どうすれば、上手に育てられるのでしょうか?

2-1.植え付け時期

にんにくは、冷涼な気候を好む野菜です。25度以上になると休眠状態になり、30度以上になると発芽しなくなります。
ですから、必ず秋が深まってから植え付けをしましょう。
冬でも温暖な地域の場合は、それに適したにんにくの種類があります。
ホームセンターや園芸店でにんにくの球根が販売されているので、好きなものを選びましょう。
日中の気温が25度以下になる10月中旬~下旬が、にんにくの植え付け時期としては適しています。

2-2.にんにくを植えるのに適した土とは?

にんにくは、よく肥えて保水性があり、弱酸性の土でよく育ちます。
ですから、家庭菜園で何種類かの野菜を作っている場合は、土のpH値を測り、切開などで調節をして植えましょう。
また、植える前に肥料を足してあげるとよいですね。
通常、野菜を植えたら追肥が必要ですが、にんにくは冬の間は休眠します。
ですから、追肥は冬の間は行いません。
発芽した11月ころに1回。
そして、3月くらいに1度行いましょう。

2-3.にんにくの世話の仕方

にんにくは、プランターでも家庭菜園でも栽培できます。
土作りを終えてにんにくを植え付けてから、2週間後くらいに発芽するでしょう。
その後は、土が乾燥しすぎないように毎日水をあげてください。
にんにくは乾燥を嫌います。ですから、土が乾燥しすぎると成長をやめてしまうのです。
冬の間も、凍りつくほどの寒さでなければ、水をあげつづけましょう。

2-4.春になったら

10月に植え付けたにんにくは、3月~4月になると急速に成長します。
ですから、芽が2本以上伸びてきたら小さい方の芽を摘み取りましょう。
また、花が咲いたら球根が大きくなりません。
ですから、つぼみも摘み取ってください。
このつぼみは食べられます。

2-5.収穫

にんにくの収穫は5月~6月です。
葉先が枯れてきたら収穫の合図。あまり長い間地中に埋めておくと、球根がバラバラになってしまいます。
また、つゆに入ると育ちすぎでやはり球根が割れてしまうでしょう。
ですから、ゴールデンウィークが終わったあたりから、葉先の状態を毎日観察してください。
収穫したにんにくは玉ねぎのようにつるして乾燥すれば、長い間持ちます。

3.病気と害虫対策

にんにくはとても丈夫な野菜なので、病気になることはほとんどありません。
しかし、土壌が酸性に偏りすぎていたりチューリップサビダニという害虫が付いたりすると、立ち枯れ病やさび病、モザイク病などにかかったりします。
また、春になるとアブラムシが発破に就くこともあるでしょう。これらは、ごく弱い殺虫剤や農薬が効きます。ホームセンターに販売されていますので、用法や用量を守って使ってください。また、土壌が悪いと病気になる可能性が高くなります。また、球根を深く植えすぎたり水はけが悪すぎたりしても根腐れや立ち枯れ、さらに生育不良になるでしょう。ですから、にんにくを植える前は土作りをしっかりとしておくことが大切です。

4.にんにくを水耕栽培してみよう

さて、にんにくは水耕栽培ができます。
球根ではなく芽にんにくや茎にんにくを食べたいという場合は、水耕栽培をした方が早く収穫ができるでしょう。
この項では、にんにくの水耕栽培の方法をご紹介します。

4-1.パーライトを使用する方法

パーライトとは、園芸店や100円ショップなどで売っている人工性の発泡体のことです。
水をよく吸いますが、土ではなく素焼きした陶器の一種になります。
これに水を吸わせれば、水耕栽培用の培地ができるのです。
水耕栽培で使用するにんにくは、スーパーで売っているものでかまいません。
それをバラバラにして皮をむき、水でひたしたキッチンペーパーにくるんで1~2日おいておきましょう。
それだけで芽と根が出てきます。
芽と根が出たにんにくをパーライトを敷いたバットの中に埋めれば、10日ほどで食べられるくらい芽が伸びるでしょう。
その間、必要なのは水だけです。
また、20日もすれば茎にんにくに育ちあがります。

4-2.ペットボトルを利用する方法

こちらは、スーパーで売っているにんにくを丸ごと使用する方法です。
ペットボトルの上から3分の1程度を切り取り、ひっくり返して残りのペットボトルにセットします。
そこに、にんにくをいれてお尻がひたるくらい水をそそぎましょう。
1日~2日もすれば芽と根が出てきます。そのまま置いておけば茎にんにくができるでしょう。

5.おわりに

いかがでしたか?
今回はにんにくの育て方などをご紹介しました。
にんにくは、収穫までに時間がかかりますが、病気にもなりにくく初心者にも育てやすい野菜です。
また、芽にんにくや茎にんにくは水耕栽培で育てた方が早く柔らかいものができるでしょう。
茎や芽を食べるか、球根を食べるかによって育て方を変えてください。
なお、ホームセンターや園芸店に売っているにんにくの球根は根っこを食べるためのものです。
水耕栽培をしてもうまく育ちませんので注意してください。
逆に、スーパーで売っているにんにくを土に植えてもうまく栽培できません。
にんにくは丸ごと買うと使いきれないことも多いでしょう。し
かし、芽にんにくや茎にんにくならば炒め物にしたりあえ物にしたりしてもおいしく食べられます。
にんにくがちょっと余ったというときにチャレンジしてみてください。
土を使わないので、部屋の中でも行えます。


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