黒い斑点が広がるすす病とは? 症状と原因を知って予防対策をしよう!

庭木の葉が黒ずみ、斑点が現れることはありませんか?植物にはいろいろな病気がありますが、この記事では病気の1つであるすす病についてご紹介します。
すす病を見つけても、放置してしまう方もいるでしょう。どのような対策や予防をすればいいかご存じですか?放置したことで、植物が枯れてしまうこともあります。
庭木を育てていくためには、病気や虫との闘いも多くあることでしょう。しっかり対策を採り、元気で丈夫な生育の助けとなるようにしていきたいですね。

  1. すす病の症状
  2. すす病の原因
  3. すす病の予防対策
  4. 殺虫剤の種類
  5. まとめ

1.すす病の症状

すす病は、1年をとおして発症しやすい植物の病気です。特に、暖かい季節は発症しやすく注意が必要でしょう。
花・野菜・観葉植物にも発症します。美しい花を台無しにする恐れもあるので、すす病への知識を持つことはとても大切です。

1-1.斑点が広がる

葉の異変ですす病に気づく方がほとんどです。黒いすす状の斑点が広がり、薄い皮膜のようになっていきます。蘭(らん)などの花にも繁殖し、美観を大きく損ねていくのです。
外観を悪くするだけではなく、すす状の膜で覆われることで光合成にも悪影響を及ぼすとされています。

1-2.輪状斑点から広がる

すす病を発症した初期段階では、輪状の小さな斑点であるのが特徴です。発見が遅れる・気にせず放置する・対策を怠るなどがきっかけで、植物全体へすすを振りかけたような状態になってしまいます。
野菜にも発症しますので、収穫を諦めざるを得なくなるでしょう。

1-3.発症しやすい時期

すす病は、1年をとおして発症しやすい病気です。しかし、4〜10月に多く見ることができます。真冬の寒い時期は、虫の活動が鈍くなるため、発症が低くなる傾向があるのです。
被害が少なくなったため、対策を怠ったまま春を迎えると、再び発症してしまう悪循環に陥る恐れもあるでしょう。

すす病は、1年をとおして発症しやすい植物の病気なんですね。
とくに4〜10月に多く見ることができるでしょう。初期段階では、輪状の小さな斑点であるのが特徴です。

2.すす病の原因

黒いすすを被ったような症状が特徴のすす病は、どのようなことが原因で発症するのでしょうか?原因がわかると、予防や対策にも役立ちますす。ぜひ知識として知っておいてください。

2-1.カビによるもの

すす病菌と呼ばれる糸状菌が原因。カビの1つです。カビが植物の葉に繁殖しながら寄生します。
葉だけに留(とど)まらず、幹や枝にも広がる恐れもあるので、被害が拡大する前に予防や対策が求められるのです。
すす病菌は、アブラムシ・カイガラムシ・ハダニなど害虫から出る排泄(はいせつ)物を養分としています。また、植物そのものから分泌される有機物質を栄養としても繁殖する恐れがあるのです。

2-2.発症すると生育にも悪影響がある

植物は、葉で光合成を行って成長しています。すす病は葉・幹・枝などに黒い粉を振りかけたようなカビが広がり、植物の光合成を阻害する恐れが高いのです。
光合成が阻害されることで、株の弱体化の恐れも高まるでしょう。腐敗や枯れることは少ないとされていますが、広い範囲に症状が拡大した場合は注意が必要です。
すす病は植物内部にも侵入します。植物の生育に著しい影響を与えかねません。

原因はすす病菌と呼ばれる糸状菌なんですね。
植物の光合成を阻害する恐れが高いので生育にも悪影響があります。

3.すす病の予防対策

葉や花の表面にわずかにできた黒い斑点から、植物全体に黒い粉を振りかけたように広がってしまうすす病。植物の生育にも影響があるため、予防や対策はしっかり行うべきです。
また、カビが繁殖する原因となっているアブラムシ・カイガラムシへの対策もポイントとなります。

3-1.防虫・駆虫

すす病の原因となっているカビは、アブラムシ・カイガラムシ・ハダニなどの排泄(はいせつ)物を養分として繁殖しています。養分を排出する虫の駆除をまず行い、害虫がいない環境に戻すことが急務です。
害虫駆除は、殺虫剤を使って行います。市販の殺虫剤では、有機リン系殺虫剤・オルトラン・マシン油乳剤などがおすすめです。
害虫を徹底的に排除することで、カビの繁殖を抑える1番の対策でしょう。

3-2.葉を殺菌

すす病が発症した葉・幹・枝には、殺菌剤を散布しましょう。ベントレート・トップジンMゾル・ダイセンなどが有効な殺菌剤です。1度発症したすす病は、病気を治療する目的より対症療法の意味合いが強いもの。
殺菌剤を使って植物を殺菌しても効果は持続せず、一時的な効果で終わることも少なくありません。再発する恐れも高いのです。再発防止には、予防対策を強化することが1番大切でしょう。

3-3.発症部位を拭き取る

防虫剤と殺菌剤の使用はとても重要です。しかし、すす病を発症した部位はすぐに消失することはないため、発症部位を拭き取る方法も併せて行いましょう。
病変部位がわずかな場合は、摘み取る・取り除く・剪定(せんてい)する方法もおすすめです。

3-4.殺菌剤を使う場合の注意点

すす病の原因となっているカビを殺菌は大切ですが、殺菌剤は複数種類あります。購入前にはすす病に効果がある殺菌剤であることを必ず確認してください。
インターネットでも簡単に確認することができます。すす病を発症した植物名を入力し、殺菌剤を検索すると確実です。

アブラムシ・カイガラムシへの対策もポイントなんですね。
虫の排泄物がカビの養分となるため、害虫がいない環境に戻すことが急務です。すす病が発症した葉・幹・枝には、殺菌剤を散布しましょう。

4.殺虫剤の種類

すす病の原因となる害虫駆除に効果的な殺虫剤をご紹介します。すす病対策の参考にしてみてください。

4-1.有機リン系殺虫剤

乳剤タイプの殺虫剤で、水で薄めてから使用します。アブラムシなどをはじめとする害虫に幅広く効果があり、害虫駆除の代表的な殺虫剤です。

4-2.オルトラン水和剤

家庭で幅広く使われている殺虫剤の1つです。水和剤で、水で薄めて使います。分包タイプになっており、計量せずに使うことができて便利です。
効果はほかのものより緩やかですが、長期間効果が持続するメリットがあります。アブラムシ・カイガラムシ・エカキムシ・ケムシ・アオムシにも効果的です。幅広い害虫駆除に効果があることから、人気のある殺虫剤だとされています。
オルトランは粒状タイプもあり、水和剤と効果は変わらず、植物の根元に撒(ま)くだけで効果がある便利な殺虫剤です。ニーズに合わせて使い分けてもいいでしょう。

殺虫剤にはいくつかの種類があるんですね。
代表的なものに有機リン系殺虫剤があります。また、オルトラン水和剤は家庭で幅広く使われている殺虫剤の1つで長期間効果が持続するメリットがあります。

5.まとめ

すす病についてご紹介しました。

  • すす病の症状
  • すす病の原因
  • すす病の予防対策
  • 殺虫剤の種類

すす病は、アブラムシ・カイガラムシ・ハダニなどの排泄(はいせつ)物をえさにして繁殖するカビが原因。害虫駆除と病変部位の殺菌を行い、再発防止対策を整えましょう。
1年をとおして発症しやすいすす病は、花・野菜・観葉植物にも黒い斑点が広がります。被害が拡大すると、葉・枝・幹全体に黒い粉を振りかけたような状態になってしまうのです。
すす病は、年間をとおして予防対策を行うのがポイント。冬に害虫の活動が収まり、予防対策を怠ると春に再発することが多いので注意しましょう。


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