家庭菜園で育てた野菜が苦い! その原因と対策は?

新鮮な野菜が手軽に作れる家庭菜園。最近はマンションのベランダでも行っている人が多いです。しかし、「せっかく作った野菜が苦い」という経験をしたことはありませんか?

そこで今回は、家庭菜園で作った野菜が苦くなる原因をご紹介します。野菜作りは、一見すると簡単そうに見えるかもしれません。しかし、おいしい野菜を作るにはいろいろと注意しなくてはならないことも多いのです。

これから家庭菜園にチャレンジしたいという方やせっかく作った野菜が苦くなってしまったという方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。

  1. せっかく作った野菜が苦い!その原因は?
  2. 苦みが出やすい野菜は?
  3. 野菜をおいしく育てるためには?

1.せっかく作った野菜が苦い!その原因は?

この項では、野菜が苦くなる原因をご紹介しましょう。また、苦くなりやすい野菜もご紹介します。これから野菜を育てるという方は参考にしてみてください。

1-1.育ちすぎた

野菜には、収穫時期があります。いわゆる「食べごろ」です。この食べごろを逃してしまうと、「とうがたった」といわれる状態になり、苦みが出やすくなります。野菜の中でも特に、レタスや小松菜などは成長が早く、初心者の方は食べごろを逃しやすいのです。

また、野菜の「食べごろ」は非常に短く、日照時間の長い夏だと朝は食べごろでも夕方にはとうが立ってしまったということもあります。ですから、「そろそろ食べごろだな」という野菜が出てきたら、早めに収穫してください。

都市部では夜間でもあちこちに照明がともっています。実は、野菜はネオンなどに使われている光でも成長するのです。ですから、都市部の繁華街に近い家のベランダで家庭菜園を行っていると、野菜の成長が早まる場合があります。

1-2.栄養不足や水不足

野菜作りで大切なのは、土作りと日々のお世話です。現代の野菜は、大きい実がなったりひとつの木にたくさんの実がなったりするように品種改良されています。しかし、その反面水や栄養が不足すると、味が悪くなったり実がならなかったりすることも多いのです。ですから、野菜を育てるときは必要な栄養を調べて、土作りから入念に行いましょう。園芸店から土を買ってきて種や苗を植えるだけでは、おいしい野菜にはなりません。

また、水が少ないと野菜は苦みが出ることが多いようです。ですから、実がなり始めたらたっぷりと水を上げましょう。

1-3.害虫や病気が発生した

農薬というと、使わない方がよいものというイメージを持っている方も多いでしょう。しかし、今の野菜は自生している植物よりも害虫や病気に弱いのです。そのため、害虫にたかられたり病気にかかったりするとえぐみや苦みを出して、体を守ろうとします。ですから、安易に無農薬野菜を作ろうとすると苦くなってしまうこともあるでしょう。

育ちすぎや病気などで、野菜は苦くなるんですね。
はい。また、栄養不足でも味が悪くなることがあります。

2.苦みが出やすい野菜は?

では、育て方を間違えると苦みが出やすい野菜には、どのようなものがあるのでしょうか?
この項では、その一例をご紹介します。

2-1.葉物野菜

葉物野菜は、育てやすく成長も早いので初心者向けといわれています。しかし、成長が早い分とうが立ちやすく、大きくなるために早いうちから栄養がたくさん必要になるのです。

特に、レタスは生で食べますから舌に苦みを感じやすいでしょう。さらに名前に、「ベビー」がついている野菜は、普通の野菜よりもとうが立ちやすいです。芽が出たら、食べごろを逃さないようにしてください。

2-2.きゅうり

きゅうりは、もともと苦みが強い野菜です。昔のきゅうりは、調理前に苦みを取るのが当たり前でした。ですから、肥料や水がたりないと苦みが出やすいのです。今はきゅうりをグリーンカーテン代わりに育てる人も多いですが、葉を茂らせすぎたりプランターでたくさんのきゅうりを育てたりすると、苦くなりやすいでしょう。

2-3.ナス科の植物

ナスやトマトなど、ナス科の植物も条件によって苦みが出ることがあります。前述した葉物野菜やきゅうりよりは苦みが出にくいですが、ナスは害虫がはった跡などにえぐみや苦みが出る場合があるのです。トマトは、日照不足などでも苦みが出やすいでしょう。

葉物野菜は成長が早い分、苦みも出やすいんですね。
はい。収穫を1日先延ばししただけで苦みが出ることもあるので、注意しましょう。

3.野菜をおいしく育てるためには?

では、野菜をおいしく育てるためにはどんな点に注意したらよいのでしょうか? この項では、家庭菜園で野菜を作る際に気をつけたいことの一例をご紹介します。

3-1.植えつけ時期を守る

野菜には、植えつけ時期があります。種を買った場合は、袋の裏に「何月~何月までにまきましょう」と書いてあるはずです。苗の場合は植えつけ時期よりもわずかに早いころから、売りに出されます。植えつけ時期を守らないと、うまく育たなかったり逆に育ちすぎたりすることが多いのです。

また、同じ野菜でも地域によって植えつけ時期が異なります。ですから、初めて家庭菜園にチャレンジする場合は、あらかじめ育てたい野菜の植えつけ時期を調べておきましょう。

3-2.土作りをしっかりと行う

野菜は、花を育てるときよりも土作りが大切になります。初めて家庭菜園にチャレンジする場合は、土の作り方をインターネットなどで検索して調べておきましょう。貸し農園などは、管理者が土作りをしていてくれるところもあります。

また、プランターで野菜を育てる場合は、栄養不足になりやすいので追肥を行いましょう。特に、実がなるまでは肥料を大量に必要とする野菜は多いです。場合によっては追肥などをしてください。

3-3.実がなったら早めに収穫する

トマトなど食べごろが分かりやすい野菜もありますが、葉物野菜は初心者には食べごろが分かりにくいです。ですから、そろそろ食べごろかな?と思ったら早めに収穫してください。

特に、夜でも明るい場所で野菜を育てている方や盛夏に食べごろをむかえる野菜を育てているときは注意しましょう。

3-4.水耕栽培という方法もある

水耕栽培とは、土の代わりに肥料を溶かした水溶液で野菜を育成する方法です。今は、必要な道具がセットになったキットも販売されています。土作りが大変な方や留守がちな方は、水耕栽培で野菜を育ててみましょう。屋内でも栽培ができるので、病害虫の心配もありません。

また、栄養不足や水不足になることもほとんどないのです。さらに、LEDの明かりで育てればとうが立って苦みが出ることもほとんどありません。

野菜作りは時期を守り、土壌をしっかりと作ることが大切ですね。
はい。野菜によっては水耕栽培のほうがうまくいきやすいものもあります。育てたい野菜に合わせて選択しましょう。

おわりに

今回は、家庭菜園で育てた野菜に苦みが出る原因などをご説明しました。
まとめると

  • 野菜はとうが立ったり栄養不足だったりすると苦みが出やすい。
  • 水不足でも苦みが出る場合がある。
  • 草花を育てるよりも、野菜を育てるときは土作りを入念に行うこと。
  • 水耕栽培という方法もある。

ということです。野菜作りは、一見すると草花を育てるのと同じように見えるかもしれません。しかし、おいしい野菜を育てるのは、根気と知識が必要です。植えるだけで放っておけばおいしい野菜が取れる、ということはありません。ですから、貸し農園などのレンタルを考えている方は、できるだけ家の近くに借りましょう。遠いとお世話が大変です。

さらに、プランターを使って育てる場合は、ひとつのプランターに苗や種を植えすぎないように注意してください。土の量が少ない分、栄養不足になりやすいのです。初心者の場合は、多くても数個程度にしておきましょう。そうすれば、成功しやすくなります。


オリジナル水耕栽培システムの提案も